精霊の守り人

〜「守り人」シリーズ第1作品〜

 

Since 2007.10.21

 

ようこそ、お越しくださいました。

貴方は

人目のお客様です

 

このホームページを作るに当たり

 映画「イノセンス」に興味を持ち、そこから攻殻機動隊にはいり神山監督を知りました。
 緻密なストーリー設定など、隙のない作品作りをし、大人でも納得するアニメを作る監督が好きになりました。
 今回、新たに作成されたこの「精霊の守り人」も、期待通りな画質、ストーリーでした。その秘密が「
「精霊の守り人」制作秘話」にも載せましたが、押井塾の時に培った、アニメ界では珍しく監督一人で考えるのではなく、脚本家全員で意見を出し合い、徹底して討論しみんなが納得したストーリーを脚本にするという手法ではないでしょうか。
 監督1人で考えたのでは抜けがある。何十万、何百万人の観客が観ると、その穴が必ず見えてしまう。そのため、制作段階で「徹底した討論」。観客以上に話し合う必要がある。と言う監督のポリシーが、すばらしい作品を作っていると思います。

 また、これが「物作りの原点」でもあると感じます。

 


 

目 次

あらすじ 原作者
監督 DVDと原作本の物語対応表
各話のストーリー 登場人物
用語集

 


守り人Goods

「精霊の守り人」制作秘話
「精霊の守り人」制作風景を取材したTV番組

アニメサイトリンク

攻殻機動隊 神山監督もTV版を作成している、サイバーアクション・アニメ
銀河英雄伝説 田中芳樹氏が書いた小説をアニメ化
のだめカンタービレ 二ノ宮知子氏が書いた笑えるクラシック音楽コミックをアニメ化

 

 

あらすじ

 短槍使いの女バルサは、青弓川に流された新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムを救う。彼はその身に、この世(サグ)と重なって存在する異世界(ナユグ)の水の精霊ニュンガ・ロ・イム(水の守り手)の卵を宿していた。新ヨゴ皇国の建国聖紙では初代皇帝トルガルが水妖を退治したと記されており、その子孫であるチャグムが水妖に宿られたことは皇国の威信を損なうことになるため、父帝が秘密裏に殺そうとする。そのためチャグムの母、二ノ妃は、バルサにチャグムを連れて逃げるよう依頼する。
 逃げたことを知った帝は、「狩人」と呼ばれる帝の警護や隠密に行動する一団を、秘密裏に放った。
 同時に、チャグムは、ニュンガ・ロ・イムの卵を食らうナユグの怪物ラルンガからも命を狙われていた。
 チャグムを連れて宮から脱出したバルサは、卵がチャグムの体を離れる夏至まで、幼馴染の呪術師タンダやその師匠のトロガイと共にチャグムと暮らし始める。バルサもかつて幼い命を奪われかけ、父の親友で短槍の達人ジグロに助けられて故郷カンバルを離れた経験があった。
 そのころ星読博士のシュガは、チャグムに宿った卵の精霊がかつてトルガルが倒したとされる水妖と同じだと考え、過去の記録を調べはじめる。そこでシュガは、トルガルの伝説が歪曲されたものであるということと、本当はニュンガ・ロ・イムが雨を降らせて作物を助ける存在だということを知る。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

 

 

 

原作者

上橋菜穂子(うえはし なほこ)

1962年7月15日東京都生まれ。
児童文学作家、ファンタジー作家、SF作家であり、文化人類学者でもある。川村学園女子大学の助教授を務めている。
アニメファンでもあり、「
攻殻機動隊」シリーズのファンである。

作品としては、「守り人」シリーズ他に

・精霊の木 (1989) 絵:金成泰三 偕成社 ISBN 978-4037207809 デビュー作、絶版
  − 精霊の木 (2004) 絵:二木真希子 偕成社 ISBN 978-4036524303 改訂新版

・月の森に、カミよ眠れ (1991) 絵:金成泰三 偕成社 ISBN 978-4037208103 絶版
  − 月の森に、カミよ眠れ (2000) 偕成社 ISBN 978-4036524303 新版

・隣のアボリジニ 小さな町に暮らす先住民 (2000) 筑摩書房 ISBN 978-4480042378 ノンフィクション

・狐笛のかなた (2003) 理論社 ISBN 978-4652077344
  − 狐笛のかなた (2006) 新潮社 ISBN 978-4101302713 文庫版

などがある。

 

 

監督

神山健治(かみやま けんじ)

 学生の頃からアニメを描いており、文化祭でも上映した。
 その後、自分の企画を色々なアニメ会社に持ち込んだがなかなか採用されなかった。押井監督と出会い、押井塾に参加して認められる様になった。30歳頃のことである。
 「精霊の守り人」の主人公バルサは、設定では30歳。神山監督は、押井塾にいた時の自分の心情をバルサに重ねている様だ。
 そして「精霊の守り人」を制作していた頃に、40歳の誕生日を迎えた。

 

DVDと原作本の物語対応表

DVD ( 神山監督 )

原 作 本

1巻 第1話 「女用心棒バルサ」 P6〜35
 
 
 
 
第2話 「逃げる者 追う者」 P36〜68
2巻 第3話 「死闘」 P68〜94
 
第4話 「トロガイの文」 P94〜108
3巻 第5話 「秘策、青い手」 P110〜148
第6話 「青霧に死す」 P116〜122,149〜165
4巻 第7話 「チャグムの決意」 DVDオリジナル
第8話 「刀鍛冶」 DVDオリジナル
5巻 第9話 「渇きのシュガ」 DVDオリジナル
第10話 「土と英雄」 DVDオリジナル
6巻 第11話 「花酒をタンダに」 DVDオリジナル
第12話 「夏至祭」 DVDオリジナル
7巻 第13話 「人でなく虎でなく」 DVDオリジナル
第14話 「結び目」 DVDオリジナル
8巻 第15話 「夭折」 DVDオリジナル
第16話 「ただひたすらに」 DVDオリジナル
9巻 第17話 「水車燃ゆ」 DVDオリジナル
第18話 「いにしえの村」 DVDオリジナル
10巻 第19話 「逃亡」 P166〜184
第20話 「狩穴へ」 P186〜
11巻 第21話 「ジグロ・ムサ」 〜P201
第22話 「目覚めの季」 DVDオリジナル
12巻 第23話 「シグ・サルアを追って」 P211〜248
第24話 「最後の希望」 P202〜210
 
 
13巻 第25話 「宴」 P248〜289
第26話 「旅立ち」 P290〜325
序章 皇子救出
第1章 皇子の身体に宿ったもの 1 逃亡のはじまり
2 の宮の〈狩人
3 たのまれ屋のトーヤ
4 たれた〈狩人〉たち
5 げる者、追う者
第2章 を食らう魔物 1 薬草のタンダ
2 呪術師トロガイ
3 トロガイの文
4 ヤクーの言い伝
5 トロガイとの再会
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
3章 孵化 1 の〈狩穴〉暮らし
2 にねむっていた手記
3 変化のはじまり
4 シグ・サルアを追って
5 いくる爪
6 ナナイの手記の結末
7 のみる夢
8 サアナンの風とナージの翼
9 もうひとつの運命の衣
終章 の中を・・・・・・  
 完全に分かれて対応していません。それぞれ半分ずつ、ずれて描かれている部分もあります。一応の目安としてください。なお、2007/10/8現在、対応に不完全な部分があります。ごめんなさい。
 DVD版はTV放映用が元であるため、26話構成となっています。そのため原作本には無い、放送用のオリジナルストーリーが加えられています。これは、NHKのTV放送「人間ドキュメント 対話がアニメを作り出す 〜監督 神山健治〜」で語られています。

 「DVD」の方のページ数は、「偕成社ワンダーランド」発行のハードカバー装丁版に対応しています。また半分の13話分は、オリジナルストーリーです。

 

各話のストーリー


   「精霊の守り人」DVD 各巻、各話内容

第1巻

第1話「女用心棒バルサ」
短槍使いの女用心棒・バルサは、2年ぶりに訪れた新ヨゴ皇国で、突然暴走した牛車から、川に振り落とされた皇子を助ける。
バルサが助けた少年は、新ヨゴ皇国の第二皇子・チャグムだった。皇子を助けたお礼に宮へ招かれ、歓待を受けたバルサは、ニノ妃から重大な秘密を聞かされる。チャグムは何か得体の知れないモノにとり憑かれ、これを疎ましく思う父帝が、彼を亡き者にしようとしているというのだ。ニノ妃は、バルサの腕を見込んで、チャグムの用心棒を引き受けてくれと頼む。
帝を敵に回すという、命の保証がない仕事をなぜか引き受けたバルサは、宮に火を放つよう指示して、燃え盛る炎を背に、チャグムをつれて宮を脱出するのだった。
2007年4月7日(土)放送

第2話「逃げる者 追う者」
燃え盛る炎を背に、チャグムをつれて宮を脱出するバルサ。二人は一旦頼まれ屋のトーヤとサヤの家に身を隠す。
一方、炎上する二の宮を見つめる一人の人物がいた。若き天才星読博士のシュガである。
チャグムの教育係でもあったシュガは、この国最高の賢者である<聖導師>の元を訪れ、チャグム暗殺計画をやめて欲しいと頼む。しかし、聖導師は逆にヨゴの政治の裏側を語って聞かせ、自分の後を継ぐべく聖導師としての道を歩むように諭すのであった。
もしチャグム皇子に取り憑いたものが本当に水妖ならば、それを倒すことが出来るのは帝だけである、と言う聖導師。それはチャグムを生きたまま宮へ連れ帰り、父である帝の手で討たせることを意味していた。
聖導師が差し向けた、帝の影に仕える<狩人>たちが、バルサたちに迫り来る。
2007年4月14日(土)放送

第2巻

第3話「死闘」
バルサたちの前に立ちはだかる狩人たち。彼らの絶妙なコンビネーションに対し、バルサはチャグムの安全を最優先する。
チャグムは一人、森の奥へと逃げ、バルサは狩人たちと戦う。
しかし、暗殺術に長けた彼らの攻撃に苦戦を強いられ、更に、修理することができなかった槍先が戦闘中に外れてしまう。モンの刃が、バルサの腹に襲い掛かる。
しかし、バルサは自らが傷つきながらもモンに渾身の一撃を浴びせ、その場を逃れる。
2007年4月21日(土)放送

第4話「トロガイの文」
バルサがタンダに救われ、山小屋に向かっていた頃、トロガイはナユグの住人との接触を図っていた。
そして、ことの始まりが「卵」であることを知る。トロガイは、彼女の命を狙って現れた狩人たちを軽くあしらい、彼女の得た情報についての文を聖導師に送る。
宮では狩人のチャグム拉致失敗の報がもたらされていた。それを聞いた帝と聖導師は、次の策を練り始める。2007年4月28日(土)放送
2007年4月28日(土)放送

第3巻

第5話「秘策、青い手」
トロガイは、山小屋にいる一同にチャグムに宿るものが「精霊の卵」であることを教える。
精霊の卵は100年に一度現れる水の精霊の卵だった。チャグムはナユグの精霊から「精霊の守り人」として選ばれた者だったのだ。
バルサはトロガイに、「一生この子の面倒を見るつもりか?」と、きかれる。
バルサが背負わねばならないのは、チャグム一人の命ではなく、チャグムの守護に失敗したときに起こるであろう干ばつも含めた新ヨゴとヤクーの人々の命であった。しかし、バルサの決意は変わることはなかった。
一方、都ではチャグムは死んだものとして、民へと発表され、葬儀が着々と進められていた。
2007年5月5日(土)放送

第6話「青霧に死す」
翌朝、出発を前に髪を下ろし、平民の姿になるチャグム。
無事逃げる為と理解しながらも、外見が皇子ではなくなってしまった事、母妃と遠く離れてしまった事を改めて実感し、悔し涙をこぼす。
都では、討伐隊が青い手が解放した人々に手こずっていた。
狩人達はそれが陽動である事を見抜き、バルサは故郷カンバルを目指して青霧山脈を越えるはずだと判断する。
青霧山脈へ向かう二人の狩人、モンとゼン。そして山中、青弓川の渓流沿いで逃げるバルサとチャグムを見つける。
2007年5月12日(土)放送

第4巻

第7話「チャグムの決意」
バルサはチャグムと共に扇ノ下に新居を構える事にする。
死んだ事になっているとは言え噂の的になっている二人が都で暮らすことを心配するタンダ。
しかしバルサはそんなタンダを他所に、街の人相手に自分の噂話までしてみせる。
誰もバルサ本人がこんなところにいるとは思わない。噂ばかりが大きくなり、
バルサの正体が見抜かれる様子はなかった。
そんな中、チャグムは、街では何をするにもお金が必要になることに驚いていた。
自分が暮らす分のお金までバルサやタンダに頼るのでは、二人にとって迷惑なのではと
チャグムは心配し始めていた。
2007年5月19日(土)放送

第8話「刀鍛冶」
ボロボロの槍を直してもらおうと、バルサはチャグムを連れて馴染みの鍛冶屋に向かう。
そこの鍛冶は名匠と評判で、宮にも刀を納めていた。
死んだはずのバルサが現われ、驚く鍛冶。すぐに新しい槍を打って欲しいというバルサに対して鍛冶は、帝に弓を引いたという街の噂が本当ならば、バルサには協力出来ないという。
バルサはそれでも真実を語ろうとしない。事情が分からない限り、槍を打つかどうかの判断が出来ないという鍛冶は、他の客が来るからと二人を隣の部屋に追いやる。
その時、客が入ってくる。やって来たのは狩人のモンとジンだった。
2007年5月26日(土)放送

第5巻

第9話「渇きのシュガ」
シュガは、チャグムを救えなかったという深い無力感と自責の念に駆られていた。
そしてその思いは、消えていない空の<乾の相>――干ばつの予兆――に気付かない星読み達への苛ちとして表れる。
チャグムを可愛がり、その死を悼んでいたはずの兄、サグム皇太子も、この所は人が変わったように自信に満ち溢れ、チャグムの遺品を焼いて水妖の呪いを祓う仕事なども進んで引き受けるようになっている。
そんな中、皇太子の教育係ガカイが、チャグムの遺品を捜そうと、シュガの私室に無断で立ち入る。
それを見てガカイと言い争いになるシュガ。揉みあいになった勢いでガカイを強く打ってしまい、謹慎処分を言い渡される。
2007年6月2日(土)放送

第10話「土と英雄」
物覚えのいいチャグムは、順調に仕事を覚え、里での生活に慣れて行く。
そんな賢すぎるチャグムを見て、バルサはこのままでは息が詰まってしまうと心配する。
そんな中、狩人たちとの一件以来、身を隠していた根っからの街っ子のトーヤが、街に戻ってくると知ったバルサは、チャグムを街の生活により馴染ませようと、ちょっとした荒療治を思いつき、頼まれ屋の仕事を手伝うようにと、トーヤに頼む。
トーヤと街に出るチャグム。買い物での料金交渉など扇ノ下の社会を体感していくなか、賭博をしている現場に出くわす。
2007年6月9日(土)放送

第6巻

第11話「花酒をタンダに」
ひとりで落ち込んでいるトーヤ。その理由は、サヤが嫁にいってしまうかららしい。
サヤがお見合いを受けると言ったため、兄替わりだったトーヤは賛成したものの、やはり独りになると、その喪失感はお金では埋められないものだった。
しかし、そのおめでたいはずの見合いの席上、花酒を飲んだサヤが急に倒れた。
しかも、どうやら“魂抜け”になってしまい、そのまま戻らない。
バルサからサヤが倒れたことを聞かされ、急ぎお見合いの場に駆けつけるトーヤ。
そこであらためて、このお見合いが誰の了承も得てない物だったと判明する。
サヤはお見合いが嫌でこんなことになってしまっているのだ。
サヤの魂を戻すために、タンダは師匠のトロガイから止められていた術“魂呼ばい”をして、ナユグの世界へと入っていく。
2007年6月16日(土)放送

第12話「夏至祭」
聖祖トルガル帝が新ヨゴ皇国を建てたのを記念するお祭り“夏至祭”が近づいてきた。
農民たちも祭りへ向けての準備で盛り上がっている。そんな中、チャグムは近所の友人たちに、祭りの日に行われる格闘技の“ルチャ”の大会へ向けての稽古へと誘われる。
会場に来たチャグムたちの前に現れた、隣国ロタ人の子ヤーサムの挑発に乗ったガキ大将は勝負するが、その強さに全く歯が立たず負けてしまう。
調子に乗ったヤーサムのヨゴへの侮辱、さらには帝の悪口に腹をたてたチャグムは、翌日の祭りでの勝負を約束する。
家に帰りバルサに勝負のことを話すチャグム。バルサは勝つ方法はあると言うが、祭りの大会で勝負すると聞き、その勝負はあきらめるようにと諭す。大勢の人が集まり、誰が見てるかわからない場で目立つことはできないのだ。
チャグムが思い悩む中、夏至祭りが始まった…。
2007年6月23日(土)放送

第7巻

第13話「人でなく虎でなく」
バルサの存在が、過去に因縁のある武人カルボに見つかった。
手紙を受けたバルサは、彼に会いに行き、自分と会ったことは忘れてくれるようにと頼む。しかし、カルボは過去にバルサから受けた屈辱を晴らすために今日まで生きてきたという。
そしてチャグムのことで揺さぶりをかけ、さらには翌日から、街道の関門で最初に来た旅人を一人ずつ毎日斬っていくと言い放ち、その場を去っていくのだった…。
翌朝気になったバルサは、関門にくるが、カルボの姿は見当たらない。
そこへ、旅人が通りかかる。バルサは彼らがカルボの標的になると、その旅人から目を離そうとしない。そんな中、姿を現さないカルボは遠くから執拗に旅人を付け狙ってくるのだった。精神的に追い詰められていくバルサ。しかし、カルボの思惑とは別に、バルサの中で眠っていた野生が目覚め始めてきた…。
2007年6月30日(土)放送

第14話「結び目」
世に伝わる『建国正史』。
大聖導師ナナイが残した碑文を読み解くうちに、シュガはこの建国正史が捏造された物語だったことに気付き、水の精霊こそが水の恵みをもたらすという事実にもっと早く気付いていればチャグムを守れたと、後悔するのだった。
同じ頃、サグとナユグが折り合う地“結び目”にて、トロガイもまた、水の民との話により、建国正史の嘘に気付いていた。
ナユグのものたちに襲われながらも、バルサたちのところに戻りその事実を皆に伝える。
安心するチャグムに、それ以上の真実を言えないトロガイであった…。
2007年7月7日(土)放送

第8巻

 

第15話「夭折」
トロガイは、バルサとタンダに 「卵食い」ラルンガの存在を話す。
チャグムにとって最大の敵が何者なのか?卵が孵る“宴の地”とは?
とにかくじっとしていても始まらないと、少しでも手掛かりを見つけるために、バルサたちはヤクーの伝承が残っているトウミ村に行くことを決める。
一方シュガは碑文をさらに読み解き、チャグム生存の手がかりを見つける。
しかし、まずは聖導師の断り無く入った碑文の間を出なくてはならない。
シュガに味方する無人たちの協力で、外に出る事が出来たシュガはついにその手がかりを見つけ、チャグムの生存を確信する。
2007年7月14日(土)放送

第16話「ただひたすらに」
シュガは、青霧山脈に来ていた。バルサとチャグムが落ちていった谷は前日の雨で、あの時立ち込めていた毒霧が晴れていた。シュガが谷底へ降りようとしたそのとき、聖導師の指示により後を追ってきた狩人たちが現れる。誰もがチャグムの生存を願っているのだ。
その確認に崖を降りていくモン。谷底に存在していたのは、馬の死骸と二人の衣装のみだった。
聖導師にチャグムの生存を確信したことと、碑文を読み解いた結論を報告するシュガは、さらに帝の許しを得て、チャグム捜索の全権を任される。
狩人を借り受け、捜索に乗り出すシュガ。
武術のみならず、むしろ諜報を得意とする狩人たちの手が、ヤクーの村へと出発するバルサたちの準備を頼まれたトーヤのもとにしのびよる…。
2007年7月21日(土)放送

第9巻

第17話「水車燃ゆ」
狩人たちとの隠れ家から、一旦宮へ帰ろうと扇の下を歩いていたシュガは、偶然我が目を疑う人物を見かける。チャグム皇子だ!あまりにも突然の再会。一人で買い物をする行為、庶民的な容姿、そして言葉遣いに戸惑いながらも、シュガはすぐにでも宮に戻るよう、水の精霊の誤解がとけたことを説明する。しかしどうしていいか愕然と立ち尽くすチャグム。
一方トーヤは、バルサにたのまれたものを届けに、水車小屋に到着する。
トーヤを尾行していたゼンとユンは、その小屋をつきとめ近隣住人の聞き込みを開始する…。
2007年7月28日(土)放送

第18話「いにしえの村」
トーヤのおかげで難を逃れたバルサは、チャグム、タンダ、トロガイと合流し、直接トウミ村を目指す。
しかしチャグムは、シュガから聞かされた兄サグムの事が気になり、バルサたちと行動を共にすることに納得がいかない。
再びバルサたちを見失ったシュガと狩人たちは、トーヤが水車小屋に届けた荷物からその行き先を推測する。
そんな中、直接対峙したシュガは、バルサが自分と同じく新たな知識を得ようとしているのではと考えていた。
ヤクーとの関わりを確信した狩人たちは、選択肢をしぼってバルサたちを追い始める。
そのひとつにあるトウミ村へは、モンとジンが向かっていた…。
2007年8月4日(土)放送

第10巻

 

第19話「逃亡」
トウミ村の少女ニムカから、“卵食い”ラルンガのことを聞いてしまったチャグム。
そのことを教えてくれなかったバルサに対する不信感と、自分が精霊の守り人であり、ラルンガの餌食になってしまう運命にあることへの恐怖から、チャグムは宮に戻る決意をする。
一方、トロガイたちは、ニムカの祖母から伝えられた話から、ラルンガのことや精霊の卵がどうやって孵るのかという謎の答えが、誰もが知っている田植え歌の中にあることに気付くのだった。
しかし同じ頃、チャグムを奪回するべく、シュガと狩人達はトウミ村へと迫っていた。
2007年8月11日(土)放送

第20話「狩穴へ」
バルサがチャグムを追いかけている頃、トウミ村に入ってきたシュガと狩人達。
彼らの前に現れたトロガイは、ニュンガ・ロ・チャガとしての宿命を負ったチャグムのこと、 “卵食い”ラルンガのことをすべて説明する。
皇子を守れるのはヤクーか?ヨゴか?
プライドを傷つけられた狩人達が力ずくでその場を制圧しようとするが、ヨゴの大軍勢をもってしても、皇子を守ることに疑問を持ったシュガは、トロガイへの信用から、初代聖導師の碑文の存在を明かす。
2007年8月18日(土)放送

第11巻

第21話「ジグロ・ムサ」
厳しい冬を越すための狩穴生活で、チャグムは、肉体的にたくましくなっていくが、精神的には、まだ精霊の守り人としての運命を受け入れられないでいた。
そんなある日、バルサは自分にとってかけがえの無い存在、ジグロのことをチャグムに話す。
幼きバルサ六歳の頃。
それは、隣国カンバルの王室付きの医者であったバルサの父、カルナ・ヨンサが宮中の陰謀に巻き込まれ、親友のジグロ・ムサに、最愛の娘バルサを託した、壮絶なる悲劇の話であった…。
2007年8月25日(土)放送

第22話「目覚めの季」
バルサの話はなおも続く…。
ジグロと親友“王の槍”たちとの戦い。二人の逃避行。そして、バルサがジクロから学んだもの。
すべての話が終わったとき、チャグムはバルサとジグロに、自分とバルサを重ね合わせていた。
そしてチャグムは、自らの運命に立ち向かう決意をし、バルサに武術を教えてもらうことを請うのだった。
やがてトロガイは別の場所で春の準備をするために狩穴を出て行き、残ったバルサ、チャグム、タンダの三人は、それぞれの想いを胸に、狩穴生活を続けていく…。
2007年9月1日(土)放送

第12巻

 

第23話「シグ・サルアを追って」
ついに春がやってきた…。
シュガは、すべての碑文を読み解くことは出来なかったが、ラルンガの弱点を見つけ出したことの成果を持って、狩人とともにヨゴの軍勢を率いて出立する。
一方戻ってきたトロガイは、冬の狩穴暮らしで、すっかり男らしくなったチャグムに、新しい服と短剣を渡す。
それはチャグムが一人前になった証しとして、バルサが頼んだものだった。
バルサたち一行は、チャグムの導くままに宴の地・青池へと向かう。
そこでシュガ率いるヨゴ軍と合流したのも束の間、チャグムはシグ・サルアの咲き乱れる青池の中心へと、卵に導かれるように歩みだす。
2007年9月8日(土)放送

第24話「最後の希望」
卵に導かれるままに青池を離れ、森へと去っていったチャグム。
シュガは混乱する軍勢を立て直し、トロガイと共にお互いが持っている知識を共有することで、再び現れるであろうチャグムとラルンガに対応するための準備をする。
チャグムを追って森に入ったバルサとタンダは、同じ行動をとった狩人たちと合流するが、双方チャグムを完全に見失ってしまう。宴の地が青池ならばチャグムは明け方には戻って来るはずだが、バルサは卵の行動に何らかの理由があると考え、再び襲ってくるであろうラルンガからチャグムを守るために、さらに森を探すことを決める。
一方、シュガのもとに、残りの碑文を読み続けていたガカイからの伝令が届く。
その残りの石版には、重大な情報が記されていた。
2007年9月15日(土)放送

第13巻

第25話「宴」
タンダの捨て身の行動によって、ナユグのものと接触できるようになったバルサと狩人たち。
宴の地に現れたチャグムを食らおうと次々と出現するラルンガたちに対し、狩人は大松明を駆使して撃退しながら、身を挺してバルサをチャグムの所へと行かせる。
ついにチャグムの体の中の卵が孵る準備を始め、動き出した。これを感じたチャグムは、サグとナユグの折り合いをつけられないままに、国のため、民のために自己を犠牲にすることを選ぶ…。
2007年9月22日(土)放送

第26話「旅立ち」
運命の戦いは終わった。
光扇京へ戻る一行。
チャグムは、帝や二ノ妃の待つ宮中に迎えられ、帝直々に悪しき魔物から国を救った英雄として生きることを命じられる。そして、バルサのことは忘れるようにと…。
十分な歓待と報酬を受け取ったバルサたちは、チャグムとは話をすることもなく、宮を去ろうとするのだった。
2007年9月29日(土)放送

 

登場人物

キャスト   声優  

バルサ

カンバル出身で、王のお抱え医師の娘。
短槍の達人で、用心棒をしている。養父であるジグロの業を継ぎ、自分を守るために奪った8人の命と同じ数だけ人を救おうとしている。
30歳、身長 168cm。
安藤麻吹

チャグム

新ヨゴ皇国の第2皇子。11歳でニュンガ・ロ・チャガ(水の精霊)となってしまった。そのため父親である「帝」からも命を狙われることとなり、バルサへ託される。 安達直人

タンダ

トロガイ師の呪術の弟子。薬草師をしている。
末っ子のため、6歳の頃からトロガイに弟子入りしていたためバルサと知り合う。それから20数年、バルサの絶えない生傷を手当てしてきた。
28歳。
辻谷耕史

トロガイ師

新ヨゴ皇国(本来はヤクー)で最高の呪術師。
大酒飲みの毒舌家で、傍若無人。しかし本来は優しい人情家。
年齢は不詳。
真山亜子

トーヤ

たのまれ屋。根っからの町っ子。
以前、バルサに命を助けられる。そのため、バルサがおおっぴらに動けない時、進んで必要なものの調達を行っている。
浅野まゆみ

サヤ

トーヤと一緒に暮らしている少女。この子もバルサに助けられた。
明るく、そして思いやりのある優しい子である。
広橋涼

ジグロ・ムサ

バルサの養父で、バルサの父の友人。ムサ氏族出身で、史上最年少で「王の槍」に選ばれた、歴代最強の英雄。そして王家の武術指南。 西凛太朗

ユガ

トウミ村の村長。  

 

ニムカ

トウミ村の少女(原作では「ニナ」)。語り部だった祖母の話を憶えていた。  

 

ノーヤ

ニムカの祖父。父親のお兄さんが「ニュンガ・ロ・チャガ」だった。  

 

 

キャスト   声優  

聖祖トルガルの血を引く、新ヨゴ皇国の帝。 斧アツシ

 

二の妃

チャグムの母君。息子のチャグムの命が「帝」に狙われていることを察し、凄腕用心棒のバルサにチャグムを託す。 篠原恵美

皇太子サグム殿下

チャグムの兄上で、新ヨゴ皇国の皇太子。物静かで知性的。病弱だが、皇太子としての政務を精一杯こなしている。 小林良也

 

聖導師 ヒビ・トナン

「星読博士」の最高位である「聖導師」。「帝」への助言という形で、政治にも関わる実力者。 石森達幸

シュガ

星読博士。第二皇子チャグムのカシヅキ(教育係)。
元は漁師の家の出。
野島裕史

ガカイ

シュガの先輩の星読博士。皇太子サグムのカシヅキ。 中博史

モン

「狩人」と呼ばれる帝の隠密の頭。1を意味する。
45歳(位)。
楠見尚己

 

ジン

「狩人」2を意味する。手裏剣と吹き矢を得意とする。 松風雅也

 

ゼン

「狩人」3を意味する。鈎爪つきの荒縄が得意武器。 望月健一

 

ユン

「狩人」4を意味する。特殊能力として、瞬間暗記がある。二刀流の達人でもある。 川田紳司

 

ライ

「狩人」5を意味する。。坊主頭で修行僧のような風貌。得意な武器は、鎖分銅のついた戦鎌。 斧アツシ

 

ヒョク

「狩人」6を意味する。小柄で少年風の男(設定では妻帯者で3人の子持ち、とのこと)。 笹田貴之

 

タガ

「狩人」7を意味する。得意は金拳を使った近距離格闘戦。 福原耕平

 

スン

「狩人」8を意味する。少女のように見えるが男(「狩人」は男しか居ない)なので、女形で諜報活動を行う。得意は弓。 増田裕生

 

ヤーサム

夏至祭りで出会った、ロタ人の少年。「ボラック」という格闘技を修めた父親がおり、少年自身も腕が立つ。 小野賢章

 

ヨゴ・トルガル

新ヨゴ皇国建国の祖。トルガル帝。  

 

カイナン・ナナイ

二百数十年前にトルガルを、この新ヨゴ皇国のある地に導いた聖導師。  

 

 

用語集

     

ニュンガ・ロ・イム

水の守り手。

 

ニュンガ・ロ・チャガ

精霊の守り人。

 

水妖(すいよう)

新ヨゴ王国の建国聖紙に記されている、「水の魔物」のこと。

 

シグ・サルア

蓮の様な花で、まるい緑の葉を水面に浮かべ、小さな白い花を咲かせる。

サアナン

ヤクーの言葉で、「水源」を意味する。この物語では、青弓川の水源地帯のことである。

 

ラルンガ

「卵食い」のこと。ヨナ・ロ・ガイの言葉で、「土の精霊」。

 

ナージ

鳥の名前。

 

ヨナ・ロ・ガイ

水の民。

ヂュチ・ロ・ガイ

土の民。

 

ト・ロ・ガイ

地上の民。

 

サグ

ヤクーの言葉であって、ヤクー達の目に見える普通の世界のこと。

 

ナユグ

ヤクー達はもう一つ、普段は見えないもう一つの別の世界を「ナユグ」と呼んでいる。
「サグ」と「ナユグ」は、同時に、同じ所にあり、お互いに支え合って存在する世界である。

 

星読博士

ヨゴ皇国のカイナン・ナナイが始祖で、「天道」を受け継ぐ者達のことである。

 

新ヨゴ皇国

北方を険しい青霧山脈に守られ、南、東、西は海に囲まれたナヨロ半島にある。

 

ヨゴ皇国

古ヨルサ王国に起源を発し、250年前はひときわ強大な国家である。

 

カンバル

バルサの生まれ故郷。新ヨゴ皇国から見て、青霧山脈を越えた高地にある。

 

ヤクー

現在の新ヨゴ皇国のある地に、昔から住んでいた先住民。

 

青霧山脈

新ヨゴ皇国とカンバルを隔てる山脈。

 

 

 

目 次

あらすじ 原作者
監督 DVDと原作本の物語対応表
各話のストーリー 登場人物
用語集

 


 

アニメ(まんが)ギャラリー

 

アニメサイト・リンク : 攻殻機動隊 | 精霊の守り人 | 銀河英雄伝説 | のだめカンタービレ | 東のエデン | サマーウォーズ

 

 


 

 

守り人Goods | 「精霊の守り人」制作秘話

 

 

 

 

inserted by FC2 system